実はアリババとかで売っている商品に自社ブランドをつけてアマゾンとかで売るのが4年くらい前から流行っています。
自社ブランドを作るのは簡単で、まず日本で適当な商標を登録します。これは自分で書類を作れば5年分とかなら3万円くらいで登録できちゃいます。
次に中国のノーブランド品を作っているメーカーに指示して、商品にその商標登録したブランドロゴを印刷してもらうんです。いわゆるOEMやODMです。で、商工会議所とかでバーコード(JANのメーカーコード)を取得すれば自社ブランド商品の完成という訳です。
自社ブランド製品を作る理由
アマゾンとかでそういった自社ブランド商品を沢山見かけます。
「なんでワザワザそんな面倒なことするの?」「ノーブランド品をそのまま輸入してアマゾンで売ればいいんじゃ?」と思いますよね。
これはライバルを排除するためだけにやってるんです。
これをやっておくと、自分がアマゾンに作ったカタログ情報にライバルが同じノーブランド商品を相乗り出品してきたとき、アマゾンにクレームすることでライバルの出品を取り下げることができるんです。
中長期的な意味はないんじゃ
でも、ふつーに考えるとあまり意味ないですよね。
だって元はノーブランド品な訳です。例えば普通のなんの変哲もない安全ピンに「SuperPIN」とかの商標ロゴを入れて販売しているようなもんです。
別な人が別のブランド名を付けて、例えば「UltraPIN」とかでその安全ピンをアマゾンに出品することもできるし、なんならブランド名など付けずにノーブランド品としても出品も可能です。
顧客もそのうちわざわざ高い「SuperPIN」を買うのではなく、ノーブランドの安全ピンを買うようになる訳で、ノーブランド商品並みに値段を下げないといけなくなります。
という訳で、短期的にはライバルを排除できて嬉しいかもしれませんが、そのうち時間が経つにつれて似たような商品がアマゾンのカタログに乱立することは避けられません。つまり中長期的に見るとライバルは排除できない訳です。
メーカになるのであればそれなりのプロセスを
そういった「なんちゃって自社ブランド商品」を作った人でも、法律的にはメーカーとなりますので何も知らないでやっていると結構危険です。
例えば、日本でその商品に関わる特許権を侵害してしまうという問題があります。
既に日本で誰かが実用新案とかの特許権を持っている類の商品であれば、ライセンス契約無しで日本で商品化しちゃったらなんらかの特許権を侵害しているかもしれません。
メーカも商品を世の中に出しても問題無いように、いろんなプロセスを踏んでいますので、適当にライバルを排除する目的だけのために、なんちゃってメーカになるのは結構なリスクがありますよと。
ではでは、じぇーむでした。