サラリーマンは結婚するとどういう訳か必ずマイホームを買ってしまうようなのですが、将来セミリタイアをしたいのであれば絶対に買わない方が良いです。
迂闊に買ってしまうとセミリタイア自体できなくなってしまう恐れもありますのでご注意ください。
理由1.マイホームを買うお金があるならば、株を買った方が良い
株の利回りというものは銘柄にも依存しますが、私の実体験ではおおよそ3%程度です。
つまりマイホームを買うために5000万円用意できるのであれば、そのお金で株を買えば単純計算で毎年150万円の配当金収入となります。
実際には2割は税金で引かれますがそれでも120万円は残ります。
つまり月10万円の収入ですから、それを家賃に充てれば家賃など殆ど払っていないことになります。
さらに株は数十年の長期間において平均では値上がりするのが世の常です。元々5000万の株も将来1億円となる可能性もあります。
一方、マイホームは一軒家であれば将来建て替えが必要ですし、マンションであれば修繕積立金や管理費が必要です。
理由2.借りれるお金があるなら、ビジネスをした方がよい
「そんな5000万もうちには無いよ」という方もいるかと思います。
その場合には借金して買うことになるかと思います。しかし5000万も借金してしまってサラリーマンを辞めることができる人なんているのでしょうか?
しかもマイホームを買った5000万円は、今後全く金を生み出さないことが保障された、いわば死に金です。
そういうと「将来値上がりしたときに売って儲けるんだから死に金ではないよ」というかもしれませんが、仮に売れたとしても利益はたかが知れています。
もし最初から売って儲けられるような目利き能力とビジネスマインドがあるのであれば、投資用不動産を買った方がはるかに儲かります。
「いや、最悪値下がりした時でもマイホームであれば自分が住み続ければ元がとれるから。。。」というのでは、最初から儲ける気など無く何がしたいのか分からないということになってしまいます。
そもそも借金というものは利子10%で借りたお金を、利回りが20%のビジネスに突っ込んで、差額の10%を利益として受け取るというのが本来の姿だと思います。
儲ける算段が無いのに今すぐ欲しいから「借りて買って後から返せばいいや」という人は多いです。
周りがみんなそうだからむしろそれが普通だと思っているのかもしれませんが、もう少し考えてみてもよいかもしれません。
理由3.移動の自由が失われる
マイホームとは固定資産です。
固定資産とは1年以内に現金化できないものの事です。つまり、急に転勤が決まったとしても翌月売却して新天地で買い直すというような事はできないと考えてください。
もしそれを可能としたいならば本来売れる価格よりもかなり安い金額で売却することになると思います。
「その時は単身赴任をすれば良いんだよ」という方もいるかもしれません。
しかし家族と幸せに暮らすことを夢見てマイホームを買ったにもかかわらず、マイホームのために離れ離れで暮らすのでは本末転倒ではないですか?
そもそもお金とは自由や快適さを手に入れるために使うべきです。マイホームを買ってわざわざ自分を不自由にすべきではないと思います。
年代によってもライフスタイルは大きく変わります。若い時は公園など緑豊かで子供が多く、学区内に良い公立校がある4LDKに住むのが良いです。
年をとったら自分の病気の治療に良い病院の近くや、孫の家の近くの2LDKに引っ越した方が良いですよね?
伴侶を失ったら1LDKに引っ越したり、子供と同居または介護施設に入ったりするのが良いのではないでしょうか?
人間は移動の自由を得るために革命や戦争さえも起こしてきました。移動ができなくなるというのはそれ程の重大事項です。是非移動しにくくなるというデメリットに着目していただきたいと思います。
理由4.古いマイホームより、新しい賃貸の方がキレイ
内装や付帯設備にもトレンドというものがありますので、どんなに毎日掃除をしていても数十年も経った室内というのはかなり古臭い印象を受けます。
また壁紙や水回りなども相当劣化してきます。ここでリフォームなどすると、それこそ数十万から数百万単位のお金が必要となってきます。
これをなるべく後ろ倒しすることでコストを浮かすという選択肢もありますが、賃貸であれば引っ越してしまえば解決します。
敷金礼金などを心配されるかもしれませんが、そういったものが無い物件も存在します。
例えばUR賃貸(旧公団)には敷金礼金、更新料がありません。このため、内装をキレイにしたいというだけの理由でとなりの部屋に引っ越したりしているケースもあります。
まとめ
将来独立などを考えていない方であれば、マイホームを買うために35年ローンを組んだり、ポンと一括で購入してしまうのも悪くはないかと思います。
しかし、将来セミリタイアするのであればオススメできません。投資とビジネスはお金を投入して利回りを得るという点において殆ど違いはありません。
このため、マイホームを買えるようなお金が用意できるようであれば、将来に備えてそのお金を運用し、投資の経験を積まれるのが良いと思います。