埼玉にあるアスクルの倉庫が大火事で大変なことになっていますが、「アスクルっていったい何をやってる会社?」と思っている方もいるのではないでしょうか?
アスクルは一言で言うとネットショップです。
取扱い商品はというと主にオフィス用品を中心に販売しています。というのもアスクルは、元はプラスというオフィス用品メーカがやっていた事業だったからです。
アスクルの特徴
アスクルの名前の由来でもあるんですが「明日来る」ということで、当日~翌日に届くことを売りの一つにしています。
それだけですと、アマゾンやヨドバシカメラと差別化できなそうですが、アスクルは事業者向けのネットショップなので掛けで買えたり、FAXで受注できたりします。
あと封筒とかスタンプ、ノベルティグッズなんかは企業名とか住所とかを入れたりすると思うんですけど、そういうのもショップの画面にエディタが実装されていて簡単にオーダーすることができます。
消耗品なんかはオリジナルブランド化しているものもあるので、メーカーのような側面もありますね。
LOHACOがすごい
さらにアスクルは、個人向けにLOHACOというネットショップをやっています。こちらは家庭用の消耗品が中心ですがファッションも取り扱っています。
面白いのは無印良品の商品を取り扱っていること。これがなぜか無印良品で買うより全然安い。半値くらいのもあります。この値付けは異常。
ネピア5箱が189円とかもあります。スーパーやアマゾンより安いです。1900円買うだけで送料が無料になりますのでこの価格はかなり競争力があると思います。
LOHACOはアマゾンのPrime nowのような当日配送サービス(Happy On Time)をやっていて、指定地域(東京5区、大阪市3区)では1時間単位の指定、30分単位のお届け予定、10分前の直前お知らせが可能です。
その他の都市部では10時までのオーダーのみ当日指定できる感じなんですが、地方(離島除く)でも翌日には届きそう。
試しにやってみたところ火災の影響か「現在最短お届けが選択できなくなっております。」と表示されました。普通に4日くらいかかりそう、残念。
アスクルの野望
実は、LOHACOにはアスクルの恐るべき野望が秘められてます。こんな感じ。
ヨドバシカメラにしてもそうですが、最近は小売りの世界でA社に真っ向から勝負を挑む勢力が現れ始めたので、今後の競争が楽しみです。
でも、どう考えても現時点でLOHACOが日本人の60%に認知されているとはとは思えません。たぶん20%以下だと思います。A社の認知度も98%くらいいっちゃってるし。いくらなんでもそんなにないんじゃないかと。
アスクルの売上高
2016年度のアスクルの売上は3150億円で、その内の3113億円がEC事業、つまりネットショップ経由での売上となっています。
その内LOHACOの売上は328億円しかないのですが、前年度から64.7%増とかなり成長しています。
2017年度はアスクル全体の売上を10%増の3480億円にする予定だったようですが、今回の火災の影響で未達に終わる可能性は高いかと思います。
今回火災があった埼玉の倉庫は主に東日本用で、他にも仙台、お台場、横浜、名古屋、大阪、福岡に倉庫があります。
全国に展開して商売をしているので、埼玉の火災で在庫全損と倉庫再建築コストが上乗せとなったとしても、アスクルが倒産するほどの影響は皆無と思います。
アスクルが力を入れていること
今年度(2017年度)の方針は下記の3つのようです。
- イノベーション(新受取りサービス+ロボット導入)によりサービス進化と物流効率化を実現
- BtoB事業はECテクノロジーと商材拡大によりすべての仕事場で圧倒的No.1へ
- LOHACOはメーカーとの共創と認知度向上で第2世代eコマースNo.1へ
主にビッグデータ、ロボット、AIなどのテクノロジーをビジネスに反映させることに力を入れている感じです。
LOHACOのサポートもマナミさんというAIが担当しています。24時間対応で6.5人分の仕事をやっているということ。さすがです。
試しにマナミさんに今回の火事の状況を聞いてみました。
ちゃんと申し訳なさそうな顔をします。
ニュースでは16日の9時頃に従業員が段ボールから出火したのを見たということだったので、当日の18時のリカバリーはめちゃくちゃ早いですね。リカバリープランがちゃんと機能したということでしょう。
折角なんでLOHACOの名前の由来も聞いてみました。
すっごい笑顔になりました。
最後にもう一つ質問してみました。
私もオモロハコになれるように頑張りまーす!
ではでは、じぇーむでした。