テニスの試合の観戦ってテニスをプレーしたことのない人はあまり面白くないんじゃないかと思います。
前日にあまり睡眠をとらずに試合会場に1日いたら居眠りをしてしまう確率は100%に近いです、たぶん。少なくとも私は寝てしまいますね。
今回は、そんなつまらない?テニス観戦が面白くなる(かもしれない)ポイントを説明します。
選手はミスをしないことを最重要視している
テニスの試合で選手が一番重視していることは、ストロークではネットとアウト、サーブでは
ダブルフォルトをしないということです。まずミスで失点しないことが大前提です。
このためネットをしないためにストロークではネットの高さが15cm程低くなっている中央付近を通るコースを打つのが基本です。
仮に同じ上手さの選手がいたとして、ネットの端を通るコースばかり打つ人と、中央を通るコースばかり打つ人とでは後者が勝ちます。ハンデを背負って戦っているようなものですから。
また選手は、ネットやアウトをしないようにボールが落ちるようなドライブ回転(通称トップスピン)をかけています。野球で言ったらカーブのようなものです。これは見た目全く落ちていないようなボールでも相当かけています。
ボーリングでもボールに回転をかけると思いますが、テニスでも回転を掛けた方がコントロールがしやすく威力も出やすいです。
最も有効なボールを打とうとしている
基本的にラリーはアマチュアレベルでも上級者であればほぼ無限に続けることが可能です。これはプロ選手ともなればなおさらです。ラリーを続けるなんてたやすいことです。
このため、選手はミスをしない前提で相手のバランスを崩したりミスらせることを考えています。イチかバチかみたいなギャンブルみたいなことは殆どしません。
例えば、相手のバランスを崩すために以下のようなことをしています。
- 速い球を打って相手の時間を奪う
- 遠くまで走らせてバランスや体力を失わせる
- 低い球と高い球を交互に打たせて目線を不安定にさせる
- 相手コートの深くにボールを打って相手の返球を詰まらせる
しかし一球でこれらをやろうとするとイチかバチかになってしまいますので、ある程度2、3球先で決めることを想定して安全第一で組み立てます。
この安全第一で打っているショットのレベルがそのまま選手のレベルと言っても過言ではありません。
安全に打ってエース級のボールが打てるのと安全に打つとチャンスボールになってしまう選手とでは試合になりません。
アマチュアでもイチかバチかであればプロと同じようなボールは打てます。しかしプロは安全第一でそれを打てる程にショットの安定性が高い訳です。
半分のポイントを落としても勝てる
基本的にテニスというものは常に実力で勝る人が勝つもので、番狂わせは起こりにくい競技です。
しかし実力が均衡している場合には、重要な数ポイントを取れたかどうかで勝敗が決まりまることがしばしばあります。テニスは全ポイントのうちの半分を取られても、重要なポイントを取れれば勝つことができます。
世界のトップ50位なんかは実力がかなり均衡していますので、上位選手でもちょっとしたことで負けてしまったりします。
このため選手は、重要でないポイントは流して、逆に重要なポイントはめちゃくちゃ集中する走るということをやっています。全てのボールを全力だと体力が持ちません。
基本的には相手がサーブ権を持っているゲームを取れるチャンスが来たときにきっちり取れるのと、自分がサーブ権を持っているゲームを失いそうな時に粘って落とさないということが重要です。
テニスは以外と走らない
試合を観ると選手はめちゃくちゃ走っているように見えますが、実は以外と走っていません。
今いる場所の2、3歩先にボールが来ることが殆どです。
そのため早く走ることよりは、相手の打球後の初動や自分が打った後の戻りや戻りを考えた
打ち方や足運びが大事です。
相手が打ってくる可能性のある範囲の中央に十分に戻ることができれば、どんなボールが来てもそこから2、3歩で追いつけるので、基本的にはエースを奪われることは殆どありません。
返球が難しいショット
昔のテレビゲームのテニスなどはどのようなショットを打ってもミスしないので、ただオープンスペースに打ち合うだけになってしまっていました。
しかし実際のテニスではこのようなボールを相手に打たせると殆どミスするというものがあります。それはショートバウンドのボールです。
ドライブ回転の十分にかかったスピードのあるボールを相手にショートバウンドで打たせる
ことができれば殆どミスしたり返球が甘くなります。バウンド直後の勢いのあるボールをコントロールするのはかなり難しいです。
意外と早いだけのボールや、やっと追いつくボールというのは返せたりします。早かったり遠かったりしてしかもショートバウンドで打たないといけないボールをミスする訳です。
相手にショートバウンドで打たせるために、相手が前に出てきたところの足元に打ったり、深くて弾むボールを打ったり、サーブを打った直後の体制が崩れているところの足元に打ったりしてるんです。
ボールのコースを読ませない
コースを読ませないために最重要なのが、ラケットのスイング方向と打球方向を一致させないことです。つまり、ラケットを右に振って左に飛ばしたり、上から下に振って上に飛ばしたりします。
テニススクールに行くとまずラケットを持つ手の形、すなわちグリップを習うと思います。ラケットはこう持ってくださいという形です。
しかし実は上級者になると同じフォアハンドやボレーを打つにしてもグリップはいろいろ変えて打つ人が多いです。グリップを変えることでやっと届いたボールでも角度のあるボールを打ったり意外なプレーをすることができるんです。
おわりに
以上、テニスをプレーした経験のない人が知り得ないような、表からは見えないだろうことを説明させていただきました。
まぁ、こういったことを知っていても観戦していてあまり面白くないのがテニスの試合です。
ということで、テニスの試合を面白くするには、究極的には自分がテニスをプレーするということしかないような気がします。ま、それをいっちゃあおしまいなんですが。
ではでは、じぇーむでした。