人と話すときには自分と相手のレベルに注意することが争いを避ける上で重要です。
今日はケーススタディを交えてこの点を説明したいと思います。
ケーススタディ1:地球温暖化防止
例えば宇宙レベルで物事を考えている人にとっては、人は宇宙にあまたある星の1つに一時期(絶滅するまでの間)存在する生命体に過ぎません。
太陽や宇宙自体の状態が変わることで、人類は最終的にはこの世界に生存できなくなってしまう可能性の方が高い訳です。
このため地球温暖化防止などは、宇宙レベルのポジションで議論している人にとっては問題にはなりません。
Aさん「人は必ず死ぬんだから、いつ死んでも同じことだよ」
Bさん「じゃ今すぐ死ねるの?」
みたいな会話が良くありますが、双方の話している内容は全くかみ合っていません。同じ空間にいるだけで、頭の中は別の次元にいる訳です。
双方の言っていることはそれぞれ正しいです。間違っていません。レベルが違うんです。
ケーススタディ2:部活での練習方法
野球に本気で打ち込んでいる少年とレクリエーションでやっている少年が同じ部活にいた場合、練習内容について本気で議論すると目的が違うのですから噛み合わない議論になります。
Aさん「今の練習内容じゃ甲子園は夢のまた夢だよ」
Bさん「そもそも甲子園なんかいける訳ないじゃん」
というような会話が良くありますが、Aさんが望むような議論をしたいのであれば、同じように野球を本気で打ち込んでいる人が沢山いるコミュニティで行うことが望ましい訳です。
当たり前のことなのですが、こういったことを意識せずにお互い自分が考えているレベルで好きなことを言い合って口論になっているケースが非常に多いです。
全ての争いはこの「レベル」を意識していないために起こっているといっても過言ではありません。
レベルが異なる相手を認める
レベルの異なる集団同士はそもそも議論をするべきではなく、ただお互いの考えを認め合うべきです。
相手に自分と同じレベルで議論するよう求めたり、それを望まない相手を排除したり、敵対したりといったことを考えるのは不毛なことです。
地球温暖化対策は宇宙レベルで考えたら意味が無いことは明白です。でも今生きている人とその子供、孫の生活にとっては意味があります。
野球をレクリエーションとしてほどほどにやっても良いし、高みを目指してストイックにやっても良い訳です。
どちらの考え方が正しいということはありません。
まとめ
ここまでのことをまとめますと、以下のようなことになります。
- 議論をする場合には、なるべく同じレベルの者同士で議論する。
- レベルの異なる主張をする人がいる場合には、その人の考え方を認めてあげる。
人は必ず大小のコミュニティに所属していますが、その中には必ず違うレベルで物事を考えている人がいます。このため多くの人にとっては誰とも議論をしないことが争いを避ける上では賢明な選択となります。
議論を行うことは重要なことと思われていますが一概にそうは言えません。
相手がどういうレベルで話しているのかを確認することは大事です。しかし、相手が自分と異なるレベルで考えていることが分かった時点で、問題を棚上げし相手の考え方を認めてあげるのが良いでしょう。
相手の考えを認めるというのは、相手の主張をのんだり、感化・洗脳されるということではありません。そのようなレベルで考える相手の考え方や存在を否定しないということです。
家庭や学校、会社で口論が絶えないといった方は、自分と相手がどのレベルで議論しているのかということを意識してみるとよいかもしれません。
ではでは、じぇーむでした。